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縁縁に行って

何にも増して辛か


前の住まいでの生活を始めるときに買い揃えた家電の多くを手放さねばならなかったのも堪(こた)えた。新居はエアコン備え付けの物件なので、自前の3台は全てが不要になった。冷蔵庫はサイズが大きくて入らず、買い替えを要する。オール電化マンションなので、ガスコンロも不要。結局、そのまま持っていけた大型家電は洗濯機のみである。いずれも購入からまだ4年くらいなので、多少なりとも売れればよいと思ってリサイクル業者を呼んだら、「買取の値が付くのは3年まで」とのこと。“減価償却”もできていないのに、売れるどころか、処分の費用に11万円取られたのには卒倒しそうになった。もしやこれはぼったくりではないかという怪訝は今も拭えていないが、他を当たる時間的余裕は既になく、泣く泣く大枚を叩くことになったのは痛恨の極み、当面引っ越しなどすまいと固く決意した次第である。

そんな感じでぼやいてばかりの1週間であったが、何にも増して辛かったのが、慣れ親しんだ街との別れである。この数日は、早くも前の住まいである三国を思い、夫婦ともにホームシックに罹っている。改めて、あの街はお気に入りだったのだと実感する。

最後の3日間ほどは、「お別れ行脚」と銘打って、いろんな店を回っていた。常連を目指した居酒屋、皆まで言わずともツボを外さない整骨院、アイコンタクトだけで電子マネー決済してくれるドラッグストア、食べ物の好みを完全に覚えられたコンビニ等々。一軒ずつ巡って、「引っ越すんで、今日で最後なんですよ」と挨拶したかったのだが、勝手に感傷に浸って胸が一杯になり、どの店でも、何も言わず普段どおりに辞去してしまった。
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